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お客様に喜ばれる花を
アルストロメリア出荷連合 片山陽介さん

アルストロメリア出荷連合に所属する片山陽介さんは、1,800坪の面積でワンダースイートやパールなど12品種を、両親と奥様の4名で栽培しています。

片山さんの栽培するワンダースイートは、春らしいピンクと白のカラーで『スポット』と呼ばれる斑点模様があります。『スポット』はアルストロメリアの特徴の一つですが、その模様がない『スポットレス』と呼ばれる品種もあります。他にも、通常のアルストロメリアと比べ、小さな花がたくさん咲く「段咲き(フロリンカ)」や、大きく一輪が咲く「八重咲き(アストロノバ)」の品種があり、それぞれの咲き方で雰囲気が違うため用途によって使い分けることができます。

冷涼地を好むアルストロメリアは暑さに弱く、地温が上がり過ぎると花芽が付かなくなったり、湿度が高くなり過ぎると花シミと言われる症状が出たりと、栽培管理が非常に難しい花です。地温を少しでも下げるため、片山さんは地中冷却装置やココチップを活用して対策しています。地中冷却装置は、土の中に通した管に冷水を通す装置で、地中温度を冷却することで地温の上昇を抑えてくれるので、夏でも出荷が可能になります。

アルストロメリアは、平均4年で株の植え替えを行います。その際、出荷連合では1人1つ新しい品種を導入することが決められているので、新品種の視察のために長野県や滋賀県の試験場まで行くそうです。「試験場で良いと思った品種でも、渥美半島で実際に作ってみると気候の違いで思うように育たないことがあるのが悩み」と、片山さん。品種の選定には毎回頭を悩ませていますが、見映えだけでなく栽培のしやすさなど総合的に見て判断し選ぶようにしているようです。

最後に、今後について尋ねると「アルストロメリアは知名度も低く、様々な咲き方や品種があることを知らない方が多くいると思います。少しでも多くの方にアルストロメリアを知っていただき、お客様に喜んでもらえる花を栽培していきたいです」と意気込みを見せてくれました。


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