みなみinfo

農に生きる

「農業」が将来の選択肢となるために
輪菊部会TeamSTAR 河合一広さん

輪菊部会のTeamSTARに所属する河合一広さんは、全国の輪菊生産者からなる(一社)日本花き生産協会輪ぎく部会青年部の部長を今年度より務めています。部長として、これまでに月1回のオンライン会議や新品種の視察などを行い、長崎県や香川県の生産者と情報交換をしましたが、どの産地も生産者が減少しているという現状を受け、「農業」が職業の選択肢の1つとして考えてもらえるようにしたい、という思いになったそうです。

 

 

河合さんは、農業をすることになるとは思っていなかったようですが、当時、就農していた同級生や先輩方の農業への熱い想いを目の当たりにしたことで『かっこいい職業』と思うようになり、27歳の時に就農を決意したそうです。現在では、夏には「精の一世」を、冬には「神馬」を両親と妻、パート4名で1610坪の施設で栽培しています。

河合さんは、坪単価を上げられるよう様々な生産者の方から話を聞き、輪ギクの苗を仕切るネットの幅から灌水方法まで、色々な管理方法に挑戦しています。「聞いたままの同じ管理方法を取り入れたからといって全てが上手に出来るわけではないが、伸びしろがあるからこそ変化が目に見えて分かるので、そこが面白い」と農業の魅力を話します。

 

 

所属する輪菊部会内では、将来の輪菊生産を担う若手生産者と市場との関係強化を目的に販売交流会議を昨年から行っています。河合さんは「若いうちから市場の方と関係を築くことはとても大切だと思う。毎年恒例の行事として続いて欲しい」と話し、次回の開催を待ち望んでいます。また、葬祭のイメージが強い輪菊ですが、毎年行う消費宣伝を通じて輪菊の新たな魅力を感じてもらいたいと、毎年9月9日の重陽(菊)の節句にちなみ行う消費宣伝を、今年度は9月7日に「道の駅とよはし」で行う予定で、フルブルームマムを来場者にプレゼントするそうです。

 

 

最後に今後の目標について尋ねると「共進会で上位に入る生産者と同じくらい品質の良い輪菊を常に出荷できるようになりたい。そして、子ども達に農業をやりたいと思ってもらえるような安定した経営をしていくことが目標」と話す姿からは、輪菊に対する熱い想いが感じられました。

 


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