みなみinfo

農に生きる

常に品質の良い牛の出荷を目指して
肉牛部会 川合 整さん

牛と猫が大好きな川合さんは、肉牛部会に所属し、妻、母、パート2名とともに280頭の交雑種を肥育しています。発育の良い「ホルスタイン種」と、旨味の強い肉質の「黒毛和種」を交配させた交雑種は、成長が早く適度な脂肪と赤身がありバランスの取れた味わいが特徴で、それぞれの品種の良さを兼ね揃えています。

 

 

川合さんの肥育の場合、重量のある牛に育てるため出荷まで2年4ヶ月をかけており、肥育期の13ヶ月になるまでは、栄養バランスの良いチモシーという牧草を与えています。消化に優れ、繊維質が豊富なチモシーは、牛の胃腸環境を整えてくれるので、肥育期にたくさんの餌を食べるようになるそうです。それ以降は、月齢に合わせた配合飼料を与え、肉質や成長を調整しています。

 

 

近年では、肥育の課題にもなっている「猛暑」の影響で、餌への食いつきが悪くなり弱ってしまうこともあるため、川合さんは快適な環境作りに努めています。気温が30度を超える日は、細かい霧を噴射する細霧装置を使用して温度を下げたり、飼料と一緒に塩を与え熱中症対策などを行っています。また、毎日の牛の観察も重要で、餌を与えながら、呼吸の速さや立ち方、餌の食いつきなどを見て、少しの変化も見逃さないようにし、毎日の観察を欠かさず行うことが牛の不調や病気の早期発見に繋がると教えてくれました。

 

 

畜産のやり甲斐や楽しさについて尋ねると「手をかけただけ結果が出る」と話し「肥育期間がながいからすぐに結果は出ないけど、大切に育てると必ず結果が付いてくる。常に品質の良い牛を出荷できるように頑張っていきたい」と、優しい面持ちの川合さんからは想像できないほどの内に秘めた熱い想いを感じました。


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